【引きこもり状態の親の対応】よく言われる「待つ」ってどういうこと?

4コマを描いている子育てコーチの鈴木友子です。
私は毎月、引きこもりと不登校の状態に寄り添う親の会を開いています。近隣で開かれている親の会にも参加しています。
親の会のやり取りや、ご相談をお聴きしているとよく出てくるキーワード、「待つ」について改めて考えてみました。

引きこもり状態の親の対応で「待つ」って、いつ頃の話なの?

待つ時期の話というのは、引きこもりや不登校の状態になってから、ある程度の段階まで進んだときに出てくると思います。

なぜなら、初期の頃は混乱していて子どものことや周りの状況など分からないことだらけで、待つどころではないからです。少し落ち着いてきてからも、「早く元通りの子どもに戻って欲しい」など、親の願いを軸に子どもを見てしまっている場合があります。

そのようなときに、待とうと考えて見守ると、親の願っている姿に子どもが変わってくれるのを待つことになってしまうのです。本来子どもには子どもの思いがあります。親の思いだけを優先して子どもの人生に関わるのは、子どもの考えや気持ちを無視していることになってしまいます。引きこもり状態をこじらせてしまうことにもなりかねません。

私が体験した道すじから考える「待つ」ということ

私が親の立場で体験し学んだことがあります。それは、どんな引きこもり状態も たちどころに解決する方法は、残念ながらないという事です。私たちにあるのは、自分で見つけるそれぞれの道すじです。

その道すじは、誰かと全く同じではなくても、似ている場合が多いと思います。ここからは、私が親として体験した一例と合わせて、待つ時期について考えていきます。

引きこもり初期の混乱がおさまってきたら、まず『子どもとの信頼関係を再構築する、家庭を安心できる居場所にする』などが大切な時期です。

次は、『子どもには子どもの事情や辛さがあることを知っていく』時期です。子どもの人生と親の人生は別なのだということの理解も、親子の対話を重ねながら深まってくる時期です。

この頃、ようやく親の願望を子どもに押しつけず、『子どものありのままを受けとめる』ことが可能になってきます。ありのままを受けとめてもらうと、子どもの心に癒しが起きます。

段々に子どもは親の願いや過剰な期待から自由になり、『子どもが自分の人生を生きることが可能に』なってきます。自分はどうしたいのかを考えたり、ひとりの人間としての自分づくりをしていきます。

さあ、ここら辺からが「待つ」の最も重要なところだと思うのです。

子どもが自分の人生を生き始め、失敗も葛藤もしながら、アイデンティティーを形成していくとき、それはじっくりと時間をかけて行われます。

親が何かを「待つ」とするならば、その間子どもが自ら人生を歩むのを適度な距離から見守り、何かと比べたり焦ったりしないで「待つ」ということだと私は考えます。そして、それがとても大切なのだと体験して学びました。

寄り添う親の心を安心させることが、子どもの安心につながる

もしかすると、とにかく早く動いてほしい、何か変化を見せて欲しい、という親の願いを子どもが叶えてくれる日を待っている、という方もおられるかもしれません。

その場合は、親の思い込みが不安の元にあったり、心配しすぎて視野が狭くなったりしている可能性があります。信頼できる方や、子育てコーチなどに親の悩みを聴いてもらうこと、親の会に参加して色々な方の話を聞いてみることなどをお勧めします。

まずは、見守る親の心を安心させることが、子どものためにも大切です。

親の会をオンラインでも開催します。
お気軽にどうぞ 。^^) _旦~~
【引きこもり状態を見守る方へ】オンライン親の会でお話しましょう~♪

(執筆:鈴木友子COACH)
外部リンク:ホームページ https://coachsuzutomo.com/
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