新緑の季節になりました。新芽をみると新しい変化の可能性を感じます。
皆様いかがお過ごしですか?
3人の子育て中にNLPに出会い、子どもたちとの時間がかけがえなく、輝き始めた子育てコーチの樋口麻子です。
今日はポジションチェンジというワークを子育ての困った場面にとっさに使ってみたエピソードをお伝えしたいと思います。
ポジションチェンジとは?
コミュニケーションが難しい、課題を感じる相手と自分と善意の第三者の3つのポジションを物理的な場所を移動して対話をするワークです。
ひとりで三役、順番に座る位置を変え、移動したポジションの人物になりきってワークを行います。
「相手の立場になる」という行動。
子どもがトラブルをおこすと「相手の立場で考えなさい!」などと私はよく子どもに対して言っていました。
頭で考える相手の立場とポジションチェンジというワークをやって感じる「相手の立場」がこんなに違うのだ~と感じた我が家のエピソードです。
うちの長女は自由奔放な兄と甘え上手な弟に挟まれた真ん中。すごく感じる力が強く、辛抱強く、優しいが故に、自分がやりたいことよりも、周りが望む行動をとってしまいがち。
そんな娘にも思春期が到来。嫌だよ!できない!などの怒りを表現する日がきたのです。
今までいい子でしたから、怒りの表現を前に、こちらも苛立ち、戸惑い悩みます。
ある日、旅先で食べたい食べ物がない!と空腹も手伝って怒り始めた娘。
食べたい物がないのは私のせいじゃないし!怒りをぶつけないでもらいたいもんだわ!と怒りに怒りで反応しそうになった私。
いやまてよ。
怒りで返す前に。
とっさに子育てコーチで学んだポジションチェンジを思いつきました。
旅先で物理的な移動はできませんから頭の中でのワークです。その場で目を閉じて集中してやってみました。
すると、怒りの中にいる長女の前に見えたのは、顔のない黒くて大きな着ぐるみを着ている母である私でした。
怖い!と感じました。
同時に私の怒りは吹っ飛び、そっとしといてあげよう。怒らせておいてあげよう。
本能的にそう思いました。
結局、娘の半歩あとを歩き続け、しばらくして、食べたい物をみつけて一件落着。
結局食欲かい!とツッコミたくなりましたよ~。
もし、私が怒りで反応していたらどうなっていたでしょう?
お互いの怒りが怒りをよんで嫌な空気が続いていたような気がします。
私は怒りを我慢してしまいこんだのではなく、怒りの感覚が飛んで行ったという感覚でした。
ポジションチェンジは頭で考えるのではなく、全身で五感を働かせて感じるワーク。
「相手の立場になって頭で考える」というのとは違う「相手の場所に移動して感じてみる」というワークです。
旅先ゆえに頭の中でしたが、「相手の場所に移動して感じてみた」ことで、自分が意識していなかった感覚にたどり着いたのです。
ワークの威力を体感したエピソードでした。